MASCHINE: テクノのループビートを飽きさせないようにする方法
こんにちは。世の中はお盆休みだそうですね。みなさんはゆっくり休暇を楽しまれていますでしょうか?
さてお盆といえばテクノという事で、今日も一生懸命ループを作っている皆さんの中にも、かつてループの作り方で壁にぶつかった事があると思います。今日はその辺のお話をさせてください。
ただのループは飽きる?
同じビートを繰り返し聴く事で気持ち良くなるはずのテクノですが、なぜか自分が作った曲は長く持たない。なんていう経験をした事があるのではないでしょうか。
とりあえず飽きないように曲に変化をつけたくなるわけです。そこでトラック数が膨大に膨れ上がり、どこにどの音を入れたのかわからなくなったりします。なんかテクノっぽい雰囲気はどこかに行ってしまって、ユーロビートのように派手な曲になっていくなんて事もありますよね(ね?ね?)。 さあて、困った。
- 陶酔するループを作りたい
- でも飽きないループも作りたい
ちょっとそれ、矛盾してないの?? ってな感じで、そこで途方にくれるわけです。
時間は贅沢に使いましょう
個人的な感想ですが、キーボーディストがテクノを作ると大変なことになります。
どうしてでしょうか? キーボーディストはついつい、音を「弾き過ぎてしまう」のです。
指を動かしたくて仕方がないキーボーディストは、実はテクノは向いていないジャンルかも知れません(いや冗談です)。
テクノ、特にミニマル系のテクノは、ゆっくり曲の世界が変化していくという特徴があります。世界観がゆっくり変化する中で、その後ろにあるビートは一定のグルーヴを維持し続ける。これこそ醍醐味ってやつ。
ループを飽きさせないためには、どんな方法が考えられるでしょうか。
- 音を(ゆ〜っくり)変化させる
- 音を足す
- 音を抜く
・・・くらいしかありませんよね。
特に、この中の2番の「音を足す」方法を考えてしまうと、キーボーディストはどんどん音を弾いて録音してしまいがちで、多くの音符が追加されていきます。それがダメ。
テクノは、
ドカンと1音勝負!
くらいの勢いでいいと思います。
1つの音をこだわって作り込み、それをぶっ放すってくらいの感じでいいと思います。
やってみた
1音入れるだけでガラリと雰囲気を変える事を目指しましょう。それだけでクールな世界観を作り上げる感じです。例えばリバーブが消えていく時間を引き伸ばしたり、ディレイのフィードバックタイムを眺めにしたりして、「贅沢な1音」を鳴らしてあげましょう。
画面を見てしまうとどこで音が鳴るのか先読みしてしまうので、目を閉じて聴いた方が良いかな?
・・・これくらいで良いのです。ここにさらに、アナログシンセのシーケンスのフィルターを段々と開いたりして変化を追加していきます。
詰め込み過ぎると、あっという間に派手目のジャンルに変わってしまいますので気をつけましょう。
さらにここから、オーディオエフェクトを駆使して音質を調整する事で、さらに
「音数が少ないのに濃厚なテクノ」
の質感に近付けていけます。
テクノは奥が深いですねー。ではまた。