地方創生が盛り上がる。青森県十和田市と三沢市への移住プログラムまとめ
こんにちは。ローカルに根ざした音楽は面白いという事で、昨日の2018年8月25日に「青森県合同移住フェア」というのを覗いてきました。最近ちょこちょこそういうところに参加してます。今回は三村さんという青森県知事自らが東京に出向いて PR をしたのですが、とにかくそこの参加者&スタッフの熱気というか盛り上がりというかが、意外なことになってます。移住に興味ある人たちが知りたいと思うテーマをしっかり分析しているだけでなく、一流のデザイナーやイベンターと協業しているようで、地方活性化というカテゴリでは済まされない完成度を誇っているイベントなんです。東京やニューヨークなどの最先端都市とは異なるんだけど、でも新しいという、全く別の新しいライフスタイルが提案されています。
(刷られたPR資料が膨大で、しかもどれもデザインセンスが抜群だったりするw)
Contents
青森県十和田市は、アーティスト移住者の街になっている
十和田市の人口は約63,000人。十和田湖や奥入瀬渓流で有名な自然一色の街だったはずなのに、一言で言うと Cool な街になってきています。「十和田市現代美術館」を筆頭にアートを中心にしたコミュニティー形成を進めています。東京だけでなくアメリカからの移住者もいて、十和田でコミュニティーとして繋がり、Webデザイン、デジタルメディア、建築士、イベントプロデューサーなどが「十和田」というジャンルをリニューアルしてきている様子。東京から見るのではなく、世界から見ても魅力的な街に進化していますし、これからのノビシロが凄そう。
キーワードは、
- アートとヒトがつながる街。
- 街と自然の幸せな距離感。
- ベジタブル王国。
- アクセスも快適。
- 雪は、程よく。
- まちではぐくむ教育とシビックプライド。
です。特に音楽をフィーチャーしているわけではないのだけど、リテラシー高めのミュージシャンが増えてきたら世界的にも面白い街になりそう。
青森県三沢市は、インターナショナルブランドに磨きをかけ始めている
作家、寺山修司の出身地。三沢市の人口は約40,000人 + 約8,000人のアメリカ軍ファミリー。アメリカ軍三沢基地で有名な街なだけにアメリカ文化が色濃い街ですが、地元の若者が上京していく一方で、東京から外国文化に憧れる若者が移住してくるという不思議な状況が生まれているみたい。
もともとアメリカの田舎まちみたいな風景が広がる街並みなので、普通に街を歩いているだけでも飽きない。散歩しているだけでインターナショナルなカルチャーショックを軽く受けつつ、それでものどかな田園風景と重なっていて、平和でのんびりしています。街のお店はどこでも英語のポップが飾られているし、街の看板も基本は英語です。そして我らが星野リゾートも三沢駅のすぐそばの広大な敷地に巨大なホテルを展開しています。
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そんな三沢にも、リモートワーカーが移住してきているそうで、ITベンチャーで活躍する人もいれば、プロのグラフィックデザイナーが移住プログラムを支援したりと、こちらも最先端な街に進化を続けています。
農家を営む人や、IT企業、デザイナーやアーティスト、自衛隊、米軍といった様々なバックグラウンドの人々が共生していて、自然が豊富で海や湖も近いという贅沢な街。キャンプ場もたくさんあります。
移住支援プログラムの概要
自治体がなんと縦割り行政を捨てて、社運をかけて(会社じゃないけど・・・)全員野球で行なっているプログラムだそうで、支援プログラムが盛り沢山。あまりにもたくさんあるのでちょっとまとめてみようと思います。
十和田市の場合
- 移住お試し住宅(9泊までの移住生活体験プログラム。なんと移住体験用に住宅を用意!)
- 移住お試し滞在補助金(移住を検討を目的としていれば、宿泊費及び交通費の一部を補助。例えば10,000円 x 2名 = 20,000円など。条件によります)
- 空き家バンク
- 移住・定住引越支援事業
- 創業支援等空き店舗等活用事業(2年以上継続して営業するなら最大300万円補助!条件によります)
※執筆時点の情報なので詳しくは十和田市へお問い合わせを。
移住専用ポータルサイトの「日々コレ十和田ナリ」を見てみると、なんとも贅沢な田舎暮らしの例がたくさん掲載されています。
三沢市の場合
- 三沢市住宅取得支援事業
- 建物リフォーム等事業費補助金
- 子供医療費給付事業
- 米国姉妹都市への高校生英語研修派遣事業
こちらもポータルサイト「IJU-LIFE」がありますのでチェックして見てください。
例;十和田に移住したいあなたへのオススメの方法。
十和田の方がプログラムが豊富そうで面白そうなので、実際どんなイメージなるのかちょっとシミュレーションしてみました(笑)。
想定:Aさんは東京で家族と暮らしている。IT関係の仕事のためリモートワークが可能。現在も東京のオフィスだけではなく自宅勤務も行なっている。アウトドアやキャンプが趣味。
- 現在のお仕事の休暇を取る。
- 十和田市に、「移住お試し滞在補助金」を申請する
- 十和田を訪問。想定される勤務環境を調査。ついでにドライブやキャンプを体験するのも重要。
- 帰る(別れを惜しむのでかなり高い確率で出発が遅れます。経験者談)
- 1ヶ月ほど真面目に仕事する
- 現在の仕事をそのままでリモートワークに挑戦するため、再び十和田市を訪問する計画を立てる。十和田市の市役所が営業している日程に合わせること。
- 現地の不動産物件を必要とするなら、「空き家バンク」を問い合わせ
- 上司の許可を得る。
- 十和田市に「移住お試し住宅」を申請する
- 十和田を訪問。1週間(9泊)、じっくり移住を体験する。
- 可能なら、現地の移住メンバーたちからアドバイスが得られるかもしれないので、コンタクトしてみよう
- 平和ボケでのんびりしすぎ無いよう、ポイントはレポートをまとめる
- 帰る(別れを惜しむのでかなり高い確率で出発が遅れます。経験者談)
- 家族と相談
- まずは単身赴任の逆バージョンとして、あなた一人で十和田で生活を開始(3ヶ月くらい)
- 十和田を訪問。賃貸物件を契約
- テレワークで普通に仕事する
- 十和田の人々と交流を図る。バンドもやる。
- その間、きちんと家族とSkypeなどで進捗報告をする。
- 3ヶ月経ったら一旦帰る。
- また家族と相談
- 家族全員で十和田へ移動(いま住んでいる家はまだそのままね)
- 十和田に1ヶ月住んでみる
- 家族と相談
- 東京へ戻る。
- 今住んでいる家を手放す
- 十和田へ引っ越し。十和田の仲間が笑顔で迎えてくれる
- 移住完了
- バンド活動開始
- 東京の仕事はテレワークでそのまま継続する。
結構簡単ですね。んなわけないですが人生なんてあっという間。チャレンジできるうちにチャレンジすべきでしょ。挑戦した人ほど周囲の人から応援されるというものです。
インフルエンサーのイケハヤさんは十和田に惚れてます。
現地レポートはこちら。
https://twitter.com/IHayato/status/1023763712329433088
気に入られちゃってますw
地方はこれから間違いなく盛り上がる。テレワークの仕組みももっと加速度的に改善していきますから、完全移住ではなくとも毎日違う場所から仕事をするというスタイルが基本になっていきそうです。今週は十和田、来週は三沢、その次は高知、その次は北海道、その次は東京でミーティング、なんて感じです。あなたがやらなくても誰かがそうする。間違いない。家族のためにも、まず本拠地は田舎に設定するのが理想的になるでしょうね。
ミュージシャンは旅人を卒業する?
音楽はどうなのかというと、リアルタイムセッションが基本ですし、音質を下げるのもつまら無いので、リモートセッションの需要は低かった。でも2019年あたりから 5G ネットワークが始まると、この概念もぶっ飛ばされます。リモートセッション当たり前になるでしょう。つまり腕の立つミュージシャンが海を越え、国を超えてレコーディングやライブに参加することになります。夢の共演がもっと頻繁に見れるようなるんだから音楽ファンだって大喜びなので経済効果も高くなります。自由に、楽にいきられるようになります。待ち遠しいですね。ではまた。