「Tattoo」の妖美な世界観を分析
ワールドクラスのグルーヴを繰り出すバンド、EUROXが提供した、怪しくも超クールな楽曲。洋楽っぽい要素がたっぷりで面白いです。どうやって作られているのか解析してみます。
Aメロ
F#マイナーキーですが、メロディックマイナースケールなので、C#マイナースケールのようにも聞こえてしまいます。スケール感を薄め、怪しい空気感を作っています。
ジャジーな♭5thを散りばめつつ、ほとんどFm一発です。コード進行の後半はメジャーコードを挟み、またFmに戻します。
「F#m」 (都市にはびこる 哀れなアンドロイド くどき上手のチープなレプリカント)
「A/ C7 / D7 / F#m」 (ハートの萎えた 男は要らない Get out)
数字にすると、
「6m」
「2 / 4 / 5 / 6m 」
となります。
F#マイナーならば本来、「2m / 4 / 5」(「Bm/ D / E」)となるところですが、ここで「2」としているので、一瞬「C#マイナーだったか?」と感じさせ、「4 / 5 」とするところで再びFマイナーと認識させています。
Bメロ
ブルーノートを多用したフレーズのBメロです。
「D / E / #Fm」 (ひえた胸に じっと眠る炎 起こして)
つまり、
「4 / 5 / 6m」
です。
Cメロ(サビ)
ここで場面をガラリと変えます。転調させてます。
「D / A / CM7 / G6 」 (Show me your real love 咲かせなさい)
「D / A / CM7 / G 」 (その胸に 消えないバラを)
数字で言うと、
「4 / 1 / 4 / 1 」
つまり、前半はAメジャースケールの4→1、後半はGメジャースケールの4→1です。ボーカルラインは両方の調に共通の音を選んで、邪魔しないようにしています。